法律でも義務付けられていますが、毎年4月に柴犬は狂犬病予防接種を受ける必要があります。狂犬病は致死率100%の恐ろしい病気です。現在日本では狂犬病菌は絶滅したと言われていますが、このグローバル時代ですから例えば牛や豚の口蹄疫のように外国から侵入する可能性は十分あります。柴犬には必ず受けさせてください。
柴犬には、初夏にフィラリアの検査と予防薬の投与を始めましょう。柴犬のフィラリア感染とは線状の寄生虫です。最終的には柴犬の心臓に寄生し、死にいたることがある怖い病気です。このフィラリアが卵を産み血液中に拡散され、その血液を蚊が吸い他の犬に媒介していき感染します。ですので、蚊が活動する6月から11月くらいまで、月に一回予防薬を飲ませます。柴犬のこのフィラリアは、日本でも意外と多い病気です。
6月の検査では、柴犬の血中にフィラリアの卵が混入していないか検査する必要がありますが、万が一見つかれば駆虫治療を開始します。
日本の高温多湿な初夏から真夏は要注意です。柴犬に限らず、多くの犬種は寒さに適応した動物なので夏は危険な季節です。水はガブ飲みさせないように、お皿ではなく、少しずつ出るボトル式が良いです。直射日光が当たったり、窓を閉め切るような環境は厳禁です。
柴犬の散歩も、日中や、まだ道路の熱が残っている時間帯は厳禁です。中型犬の柴犬は、わりと体高が低いので路面の熱をもろに受けてしまいます。人間の感覚で考えないように、犬の目線で考えましょう。
外の散歩では、柴犬を草むらに入らせたり、電柱の臭いなどを嗅がせるのは危険なので止めさせましょう。様々な動物の残した病原菌やダニなどと接触してしまいます。他の犬の尿の臭いを嗅いだだけで伝染する怖い病気もあります。
動物病院に一度行き、柴犬のデータ登録すると基本的にはハガキなどで知らせてくれる病院が多いですが、秋になると混合ワクチンの予防接種の案内が届きます。寒い時期に流行する季節性の各種病気で、人間で言えばインフルエンザの予防接種のような感覚です。柴犬に冬前に受けさせましょう。
柴犬は寒さに適応した動物ですが、さすがに冬対策はしてあげてください。とは言っても過度な暖房対策はせず、外気に直接触れさせず、寝床に毛布などを入れるだけでも良いです。また、犬服を着せるなどのこともしなくて良いです。冬毛も生えますし、柴犬は自律神経で被毛の逆立ちや寝かせ具合などで体温の調節もしています。
あまりにも柴犬の体に密着した、ピチッとした犬服を着せたりすると、そういった犬本来の自然な機能を損なうおそれもあります。さらに柴犬は、外の散歩を嫌がってしまうようにもなります。
その他、柴犬は生後1歳くらいまでは激しい運動は避けましょう。(成犬になっても無理はさせないように)。ハイジャンプやアジリティ競技などは、柴犬の骨格に負担が大きすぎ、脊椎を傷めたり脱臼するなどのケースが多々あります。同じ理由で、柴犬の通り道や遊び場がフローリングの滑りやすい床なども注意です。カーペットなどを敷いてすべり対策をしましょう。高さのあるソファーへも登らせないように柴犬をしつけすると良いです。